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2014/03/28

Rejection is normal

Paulのこれはright onなアドバイスだと思う。investorに限らず、 オーディションに落ちた、とか、就職活動で落ちた場合もそう。

https://twitter.com/paulg/status/449737076942979072

@paulg: How to handle investor (and many other ) rejections, in 7 words: Hear the no, but not the why.

(ただし例外はある。後述。)

少し前に「企業は採用過程において不合格にした理由を応募者に開示すべき」みたいな 論を見かけて、いやそれはほとんど無意味でしょうと思ったのだけれど、 案外そう思わない人もいるのかな。

レポートとか試験だと逆で、落ちた理由を知ることは重要だ。 そこが弱点ということだから、何を強化すれば良くなれるかがわかる。

でも、オーディションや就職(あるいは投資家を探すことも)は、 学校のレポートやら資格試験やらとは全然別のメカニズムで動いている。 これを同じように考えて、学校の勉強と同じように突破しようとすると、 たくさんのrejectionに直面した時にしんどいんじゃないかと思う。

レポートや試験というのは、ひとつの尺度を想定して、 自分がその尺度のどこに位置するかを測るものだ。 通過出来なかったら、それは自分がそのレベルに達していないということなので、 足りないところを知り、そこを伸ばして再挑戦すれば良い。

オーディションや就職は、大局的に見れば、n対mの需要と供給のマッチングだ。 採用側は各々が何らかの尺度を持っているだろうけれどそれらはバラバラで、 全体で単一の固定された尺度というのはない。 タイミングも重要で、必要な人の条件というのは時間が経てば変化する。 ちょうどいいタイミングで、ちょうど欲しい条件に合致する、という 偶然の要素がとても大きい。

だから、落ちた理由というのは言ってしまえば 「合わなかった」or「もっと合う人がいた」というだけで、 何かが絶対的に不足していたわけではない。 たとえ、今回落ちた理由を具体的に知ったとしても、 自分ではどうにもならない要因であったり、 他のところではあまり必要とされない要因である可能性が高い。 それどころか、同じポジションに応募するとしたって、次回は条件が変わっている可能性さえある。

一応、マッチングゲームをスムーズにこなすためのスキルというものはあって、 それが足りてないとゲームにうまく参加できないから、その部分はきちんと練習しないと ならないんだけど、「それが足りてない」ということは「不採用理由」を聞いても多分 わからない。明白な理由を考える以前に足切りされてるってことだから。 私も何回かオーディションのクラスを取ったが、大いに役に立っていると思う。 でもそれはゲームの土俵に乗るまでの話である。

★ ★ ★

だからといって、ただ漫然とゲームに参加していてもダメなのはもちろんである。

自分のフィールドで必要な技芸を磨いてゆけば、良いチャンスが巡ってきた 時にそれを掴む準備が出来ている可能性が高くなる。

単に、条件がバラバラのプレーヤー相互のマッチングゲームでは、 個々のrejectionの理由は自分のレベルの指標にならないということだ。

自分のレベルは、自分の目指すところを元に、自分で計測してゆくしかない。 別の言い方をすれば、「他人の評価に影響されるな」ということだ。

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ただし、上で例外と書いたケースがある。

「これさえ無ければ君に決めたのに」という、 たったひとつの具体的な障害でrejectされ、 その障害が、自分で気づいてなかった改善可能な問題である場合。

その問題を今から直したところで、今回と同じチャンスはもうやってこないけれど、 少なくとも自分が気づいてなかった点を改善できたことにはなる。

「いや、そういう場合があるから不採用の理由を知りたいんだよ」って思うかも しれないけれど、こういう場合というのは十分に例外的で、 あまりに惜しいために、何らかのチャネルを通じて 勝手にそういう話が伝わってくることが多いくらいだ。

だから、わざわざ聞きにいかなければ理由がわからないのなら、 この例外ケースである可能性は低い。 そこで何が足りなかったんだろうと思い悩むのは、あまり意味がない。

(それでも敢えて理由を聞きにゆく、というアプローチはあっても良い。 「単に巡り合わせが悪かった」とか「相手の見る目がなかった」といった 理由が99%であるとしても、残り1%には有用な情報が含まれているかもしれないから、 最初からその1%を見つけに行くつもりならそれもありだろう。 満足の行く解答が得られなくても気にしないことだ。それは99%の方だったってだけだから。)

Tag: Career

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