Island Life

< 楽日 | らむ太と電話 >

2009/08/25

recording

自分の演技や演奏を録画/録音して後から観る/聴くと、主観的には わからなかったことがいろいろ見えてとても役に立つ。

若い頃は欠点が見えすぎて録ったものを見るのに抵抗あったんだけど、 あれはたぶん自分に幻想を抱いていたせいだね。だから録画で 自己イメージとのギャップが見えちゃうのが嫌だったんだろう。 歳のせいか経験のせいか、今は「まあこんなもんか」という心境になり、 距離を置いて冷静に見られるようになった。人に見せるのも抵抗なくなったし。

ただ、しばらく前に気づいたのだけれど、何度も繰り返し見ていると 欠点がだんだん見えなくなる。最初の見た時はトチってるところや リズムが乱れているところ、あるいは出るべき旋律が埋もれているところ などがはっきり気になるのだけれど、数回繰り返すとそういう箇所を 覚えちゃうから、見ながら欠点部分がくることを期待して脳内で補完 するようになるらしい。リズムの乱れなどは、きちんと刻まれることを 期待してるところで乱れるからひどく気になるんで、どう乱れるかわかってて その通り乱れるとあんまり気にならない。埋もれた旋律も、そこに注意すれば 聞こえるので、期待して聞くようになっちゃう。 そうなると、批判的に見ることができなくなる。

自分の表現の改善を目的として録ったものを再生するのは、せいぜい 2〜3回に止め、最初の印象を大事にするのが良さそうだ。

Tag: 表現

Past comment(s)

cut-sea (2009/08/25 19:45:59):

水泳でも水中動画撮影をしてもらって練習後に動画をアップしてもらって、フィードバックを掛けることがあります。しかし先日はその場で見せられて指摘されて直すというのを1サイクルだけど経験しました。フィードバックの時間的なサイクルが小さくなると全然違いますね。もっと進んで、泳いでいる最中にゴーグルに自分の今の泳ぎを見せてくれればさらにリアルタイムに修正できていいんじゃないかと思いました。対話環境的トレーニングってことで他のスポーツにも応用ききそう。ただ演技の場合は音声という要素が絡むので自分のしゃべりの出力と入力が同時にくるとパニックしそうですが。