2012/04/09
GUIの流行
久しぶりにTkを触ったら、「うわあ、彫りが深いなあ」と感じた。 デフォルトのボーダー幅が太いので、でこぼこが強調されて見える。 今となってはちょい古くさいデザインだ。
GUIをさわり始めたのはX11R4の頃だったかなあ。当時あったツールキットは、 3D的装飾の無い参照実装のXawを除けばSunのOpenLookとOSFのMotifで、 前者はわりとあっさりめ(ボーダーは細く、装飾も少ない)に対して後者は 彫りが深くてなにかソリッドな機械をがちゃこんと動かすような操作感だった。 当時はあのくらいの方が、「操作している」という実感が強くて良かったのかもしれない。 Tkのデザインも、多分Motif的な流行の元にあるような。
Qtが流行り出したあたりからかな、薄味のツールキットの方をよく見るようになって、 今デスクトップを見るとボーダーで立体感をつけてるのってほとんど無いね。 計算機資源が安くなって、グラデーションやシャドウでさりげない立体感を つけらるようになったせいもあるんだろうな。
あるいは、人々がGUIに慣れてきたせいもあるかも。今、アプリケーションウィンドウのボーダーって ほとんど装飾が無くて、カーソルをそこに持ってくと形が変わるからああ操作できるんだなって わかる程度だ。かつてはボーダー自体が盛り上がってて、それも コーナーと縦横はちゃんと分かれてて別々に押せることを示していた。 当時に今のデザインを持っていったら、どこが押せるのかユーザは戸惑うかもしれない。
20年後くらいにはまた流行が変わっているんだろうか。 マウスとキーボードがインタフェースの主役の座を降りてれば、かなり違ったものになっていそうだな。
Tag: Computer
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