2013/06/20
Fail often
午前中にJon Nakamatsu氏によるマスタークラス。夕方にアマチュアコンサート。 どちらもScriabinを演奏。
不思議なことに、 芝居の前は(良い意味での適度な緊張を別にして)「あがる」ということはまず無いのに、 人前でピアノを演奏する時はめっちゃあがる。 今回のアマチュアアカデミー参加は、人前での経験値を上げようという意図もあった。
マスタークラスでは、昨日Nakamatsu氏にレッスンを受けていたせいか、 人前でもそれほどあがらなかった。「教わる」という点に集中できてたからかも。
アマチュアコンサートでも、昨年の発表会のように意識が飛んじゃうということは 無かったのだけれど。
第2楽章の再現部で頭の中が脱線してどこ弾いてるかわからなくなった。
それでも今までに比べると比較的冷静で、 「さてこの事態をどう収集させようか」と考えたんだが唯一思いついたのは わかってるところから再開する、という手段だけだったので、 結局再現部を何度かリピートすることになりましたとさ。
でも終わった後、それほどどすんと落ち込んだりはしなかったな。 むしろ最後まで弾けて嬉しかった感じだ。
そして、わかったことがある。
芝居の舞台は、すぐには数えられない程には踏んでいて、 これまでに大失敗も小失敗もたくさんした。結果として、 何かが予定通り行かなかった時に、 役への集中を切らずに並列で頭の中の計算を回してリカバーする、 ということがそれなりに出来るようになった。
考えてみたら、 突発的な事象で集中が切れそうになった時や、 進行がうまくいかなくなりそうな予兆を感じた時に、 どうすれば意識を中心に引き戻せるか、という身体的/精神的な テクニックをいくつか使っている。教わったわけではなく、経験から身につけたものだ。
きっと、演奏でもそういった技を会得する必要があるのだ。
つまり、もっと「失敗して、リカバーしようと足掻く」経験を積まなければならないのだろう。
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