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2016/01/30

子供と読む児童文学

らむ太の学校では2〜3週間で1冊読みきるくらいのペースで課題図書が出て 毎週レポートを書いてくんだけど、定番の児童向けの本でも知らないのが 結構あって一緒に読んで楽しんでいる。(『長靴下のピッピ』とか子供の頃 翻訳で読んだのもあったけど。) 両親の離婚とか、貧富の差とか、人種差別とか、 案外シリアスなテーマも扱ってて大人でもじっくり楽しめる。 3~4年生で読んだもののうち、いくつか印象に残ったのを挙げてみる。

  • Catwings series (Ursula K. Le Guin): 空飛ぶ猫が主人公の、読みやすいファンタジー。1冊1冊が薄いので 子供も取っつき易かった模様。
  • Bunnicula (James Howe): 嵐の夜に兎が拾われてきてから、モンロー家では奇妙な現象が起こり始めた。 飼い犬と猫のペアが謎解きに挑むさまを犬の一人称で語る。 アクションとユーモアがたっぷりで笑いながら読んだ。 らむ太のお気に入り (特にステーキのくだり。ここのpunは翻訳できるのか?)。
  • Dear Mr. Henshaw (Beverly Cleary): 「作者に感想の手紙を書きましょう!」という学校の課題で主人公の少年がしぶしぶ書き始めた 手紙が、次第に自分を取り巻く環境への洞察を深める内容へと変貌してゆく。 離婚した両親への理解、引っ越した先の環境への適応など主人公の成長ぶりが 手紙と日記のみで描写されてゆく。
  • Because of Winn-Dixy (Kate DiCamillo): 母親の不在、 新しい土地。拾った犬をきっかけに主人公の少女が周囲と打ち解けてゆき、 去った母親を許し、父親の孤独を理解する。女の子が主人公だと らむ太的にはいまいちうけが悪い。いい話なのに。
  • Shiloh (Phyllis Reynolds Naylor): 山道で出会った犬は、飼い主に虐待されていた。 犬を守るためにどうすればいいか、主人公は子供なりに考えて行動し、大きな決断に直面する。 主人公は11歳から猟銃を使うって描写があってアメリカだなあと思うが (狩りをしなければ食うに困るって程度の生活なんで、必然性はある)、 話自体はとても良い。
  • James and the Giant Peach (Ronald Dahl): みなしごが巨大化した昆虫達と大きな桃に乗って冒険する話。 らむ太が一番気に入ってたのは意地悪なおばさんが桃に潰されるところ。
  • The Cricket in Times Square (George Selden): コネチカットからニューヨークの地下鉄駅に迷い込んでしまったコオロギが 鼠と猫と友達になり、意外な才能を見出される。ニューヨークの描写が ピンと来ないようだったのでWebでタイムズスクエアの写真とか見ながら読んだ。 鼠が「老後の蓄えが…」とか愚痴る部分とかはまだ良く分からないみたいだった。
  • The Cay (Theodore Tyler): 主人公の少年はヴァージニア出身の白人で、父親の仕事で オランダ領キュラソーに暮らしていたが、第二次大戦が勃発し 島がUボートに攻撃される。安全を心配した母親と一緒にアメリカに戻ろうとする途中で 船が撃沈され、少年は黒人のティモシーと猫のシチューと共に筏で漂流し、 環礁の無人島に流れ着く。二次大戦初期の勢力とか、カリブ海の地理とか、 当時の黒人と白人の間の感情とか、わりと幅広い背景知識が要るんだけど、 サバイバル冒険ものとしても手に汗握る展開で読み出すとやめられない。

今のところ個人的な一推しはThe Cayだなあ。日本でも高校生なら 読めると思うけれど、ティモシーの訛りの強い英語から元の単語を 推測するのがちょっと難しいかも。

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