2012/10/06
プログラマほど素敵な商売はない?
Do you really want to be making this much money when you're 50?
Programming is money for nothing. Programming is very easy to enter and extremely hard to quit. What would you do instead?
他の職種に比べたらプログラマは楽なわりに実入りが良いからやめられないぜ、って話。 考えてみたら自分もあと7年で50なんだが多分プログラマやってるだろうな。 役者じゃ稼げないし。
元記事はちょいと一般化しすぎで反対意見も寄せられてるけれど、
- ある種のパーソナリティを持つ人にとって、プログラムを書くことや、新たな技術を学習し続けることは、さしたるストレスではない
- 計算機の利用が拡大しつづけている現代において、良いプログラマが貴重な資源であるような分野は日々産まれている
っていうことなんだろうと思う。そこにうまくフィットすれば、確かに楽して稼げる職業になるだろう。
この2点は重要で、裏返せばこういうことでもある。
- そいういうパーソナリティを持たない人にとっては、技術を追いつづけて若い人と競い合うのはものすごいストレスになる
- 分野によってプログラマの需要に濃淡があり、
プログラマが供給過剰になっている分野では当然美味しい思いはできない
- また、ある業種全体として金回りが悪いと、その業種で働くプログラマにも金が回らない。この場合、その分野のプログラマとしては希少で、したがってものすごく忙しいのに、実入りが悪い、ということがある。
さてこの状況がどこまで続くかだけれども、ソフトウェアのカバーする範囲が どんどん広がるにつれ、「プログラミング」という言葉で全体を語れなく なりつつある (既にそうなっているかも。ビジネス向けソリューションと ゲームプログラミングと組み込みでは必要な技術も製作過程における文化もかなり 違ってて一緒には論じにくい)。そうすると「プログラミング」の中でも どの分野を選ぶかによって困難さが違ってくるわけで、引用した記事のような 話は意味をなさなくなるだろうなあ。
自分の子供の世代になると、「プログラムが書ける」というのは「文章が書ける」のと同じくらいの基本的なリテラシーになるんじゃないかと思う。その時の「プログラミング」 は今より広い概念だろうけれど。なのでこれからプログラマになる人は 「専門職がこなせて、かつそれをプログラムで表現できる」って形で喰っていくことになるんじゃないかなあ。
Tags: Programming, Career
2012/10/04
ピアノレッスン63回目
- Liszt: Chasse-Neige
- 八分音符=72。
- トレモロを両手で交互に取るところと片手で弾くところで音色が変わらないように。
- Bach: Prelude and fugue C minor (Well-Tempered Clavier, Book 1)
- 細かいミスは、ひたすらゆっくりさらうこと。
この平均律1巻2番、最初に弾いた時に2箇所くらい「楽譜と違うけどどうしてそう弾いたの?」と 指摘されてあれっと思った (自分でも気づいてなかった) んだけど、こないだ久しぶりに Glenn Gouldの録音を聴いたら彼がそう弾いていたのであった。 一時期Gouldの平均律を無限リピートで聴いてたことがあったんだけど、 それで耳に染み付いていたようだ。
ところで先生曰く、 ジュリアードでは平均律の各曲について、それぞれを任意の調に移調して弾かせられるそうで。 それはおいらの知ってる「ピアノを弾く」というのと別次元だなあ。 伴奏を移調するのはわかる。コードの対応する手の形をだいたい覚えていれば、 あとはコードを頭の中で変換するだけだ。 これが複数の対位法的に進行する旋律を移調するとなると、変換作業を旋律分並列でやって それから各旋律の音を指にマップしていたのでは間に合わない (ピアノは調によって 指使いが変わるので平行移動では済まない)。 「手の形を覚える」というアプローチではだめということだ。 別種のメカニズムが働いているのだろう。 先生は「音と音との間隔を覚えておくのよ」と言っていたが。
Tag: Piano
2012/10/01
自慢ビリティ
らむ太の学校では、 家から何か持っていってみんなの前でそれについて話すというsharingの時間が設けられている。 プリスクール時代はやりたい人がやるってシステムだったのだが、小学校に上がって 週一回は必ず何かshareするということになった。
英語の会話が同年代の子に比べてどうしても苦手なので (実際に英語を使っている総時間が絶対的に少ないのだから仕方ない)、人前で喋ることにあまり積極的でなく、プリスクール時代は2回くらいしかshareしてない。1回は確かお気に入りのLegoで作ったワニを持っていったんだった。 しかし今度はちゃんと割り当ての曜日にshareせざるを得ない。
初回の日、本人なりに色々考えた末、それまで断続的に作っていた海賊船 (牛乳パックの船体に割り箸のマスト、紙の帆と毛糸のロープ) を完成させて持っていった。 これがずいぶんと好評で味をしめたらしく、「次のsharingは何を持っていこうかな」と心待ちにするようになった。その翌週は抜けた自分の乳歯と虫眼鏡を持っていって、みんなに観察させていた。
これはとても良い仕組みだと思う。 「自慢の上手なやり方」と「自慢の上手な受け取り方」を学べるからだ。
少なくとも私の小中学校時代では、 自慢というのはどちらかというとネガティブな行為って雰囲気があって、 実際、「能ある鷹は爪を隠す」ということわざを引いて諭された記憶がある。
けれども、自慢自体は悪くも良くもない。 場所と時と相手をわきまえれば、むしろ良いことだ。 例えばオープンソース開発者の原動力のひとつは 「こんなん作っちゃったぜへへ」っていう自慢への衝動だ。 悪いのは自慢ではなく、自慢を使って他人をコントロールしたいという意図の方である。 他人をどうこうしたいという意図の無い素直な自慢は、見ていて気持ちの良いものだ。
「悪い自慢」を避けるために自慢そのものを抑圧してしまうと、 上手な自慢のやり方を学ぶ機会を失って、 自慢したくても他人にどう思われるかを恐れて妙に屈折した表現しかできなくなったりするかもしれない。 そういう屈折もまた、他人の評価を操作したいという意図の現れであって、 それ自体が「いやらしい」ものになってしまい、ますます自慢ができなくなる。 それはとても不自由なことだ。
自慢は妬みを呼ぶから良くない、という主張もある。 でも、妬みもそれ自体は悪いものではない。 人が何かを作る原動力に嫉妬があることは珍しくない。 (「Gaucheではできないけどオレ言語では簡単にできるぜー」と自慢する人がいたら、 その機能が次のGaucheリリースに入る可能性は高い。) 妬みそのものは、自分の心の内面からのシグナルだ。 それとどう付き合うかで、良いものか悪いものかが決まる。
2012/09/29
魔女譚ふたつ
Paulo Coehlo: The Witch of Portobello
LAからの帰りの空港で買って半分くらい一気に読んだんだけど後半失速。 評価が難しい本だなあ。
数奇な運命をたどったAthenaという女性が、 関係した様々な人間のインタビューという形で語られる。 そういった小説は珍しくはないけれど、本書の少なくとも前半はこの形式を 極めて効果的に使っている。 同じ出来事、同じ人物も、別の視点から見ると全く違うように見える、 ということがすんなりわかるからだ。 実際、ほぼ冒頭で、Athenaに関して正反対の見方が提示される。 真実はどこにあるのか、興味を惹かれるではないか。
ところが後半になって、神の母性というテーマについて長い哲学談義に入り、 説教臭くて興ざめ。直接テーマを議論するんでなく 「アルケミスト」のように物語を通じてやってくれれば良かったのに。 まあCoehloはそれを語りたいんだろうなというのはわかるんだけど。
とはいえ、こういう評もまた一読者の主観にすぎず、見る人が違えば まったく違うように見えるのかもしれない、 というメタな見方をしてしまう、って意味では、本書の仕掛けは有効かも。
Paranorman
パペットアニメーションとCGの融合。らむ太が メイキングを見てからずっと 「Paranorman観たいParanorman観たいParanorman観たい…」と言ってるので Koko Marinaの映画館まで行って観てきた。これはなかなか良かった。
特に前半は、パペットの独特な「モノ」感がフルCGとはちょっと違った空気。 ゾンビが出てきてパニックのところは、らむ太も大満足。 ただ、魔女狩りの話が出てくるのだけれど、そこはまだよく分からなかった様子。
それと、脚本的に山がふたつあって、その間でちょっとダレる感じがしたのが勿体なかったかな。
2012/09/27
ピアノレッスン62回目
- Liszt: Chasse-Neige
- やっと最後まで暗譜。八分音符=69で。半音階進行が下手なことが判明したので、 毎日のスケール練習に半音階(ユニゾン、反進行)も組み込むことにした。
- B♭-G-A♭-B♭♭-G-A♭ から始まるパート、バスの対旋律をもっと意識する。トレモロはもっと抑える。
- Bach: Prelude and fugue C minor (Well-Tempered Clavier, Book 1)
- Prelude MM=100、Fugue MM=50。
Tag: Piano
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