Island Life

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2003/12/02

チュートリアルについて。バカが征くより:

以前、Javaの強みはコミュニティにあるといいましたけど、その特徴の1つが Java Tutorialです。これはSunがやってるのでコミュニティの力というと叱ら れそうですけど。でも、Java Tutorialがあるおかげで、「何かを作ったらチュー トリアルを用意する」というのがJavaの文化として摺り込まれちゃったんです よね。Jakartaを見ても、チュートリアルのないシステムはありませんし。

そうだなあ。布教には重要なのだろうなあ。 個人的には、チュートリアルの類は滅多に見ない。 チュートリアルというのはどうしても性質上"How to"が 中心になりがちな印象があって、でも本当に知りたいのは"Why"なので、 読んでていらいらさせられることが多いから。 いや、そうでない良いチュートリアルもあるのだろうけど。 "The Unix Programming Environment" みたいに、WhyとHowを絶妙に ブレンドしたドキュメントが書ければベストだと思う。

ちなみにその前のCLOSに対する記述は、まさしくそのとおり。

CLOSはとても歴史のあるシステムとは思えません。CLOSが世に出てからもう10 年以上経ってますよね。にもかかわらず、この情報の少なさは一体どういうこ とですか。

Paul Graham氏の"ANSI Common Lisp"なんて上っ面をなでてるだけ。Web上の チュートリアルもいくつか見ましたが"Common Lisp Cookbook"が、まぁマシか という程度。結局"Common Lisp HyperSpec"を見なきゃなんないなんて状況は おかしいですよ。こっちは仕様書が読みたいんじゃなくて、使い方が知りたい んですから。

似たような状況はCLIMにもある。すごいシステムだと思うんだけど、 まともなドキュメントは仕様書しかない(自分も使ったことは無くて、 仕様書読んで感心して、部分的に実装したりしただけだけど)。

LISP/Scheme界隈はまだユーザー=実装者な 空気が強くて、仕様書があれば使える&実装できるって状況に甘んじちゃって いるんだろうな。それじゃ裾野がひろがらないからダメなんだが。

あー、Gauche-0.7.3ではオブジェクトシステム周りのドキュメントを 多少充実させる予定。あくまで予定だけど。

Tags: Programming, Lisp

Past comment(s)

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でも、これを甘んじているというかどうかは見方によるような気がします。:-P