2007/04/25
ハッカーとスポーツ
こないだ渡辺千賀さんと話してて、 「米国の理系人間は妙に体力があったりスポーツをばりばりする人が多いのは何故か」 という話題が出た(千賀さんのblogの体力と知力あたりを参照)。 例えば東大の理一の頃を思い出すと、体育会で活躍する人も 居たことはいたけど、自分も含めスポーツはどっちかというと苦手、って 感じの人が多かったんじゃないかと思う (私や千賀さんの学生時代の話。 今はどうか知らないけど。) まあ、世間的にも東大生っていったら 多少の例外を除いては、勉強はばりばりするけど体育は苦手、みたいなイメージがある。
米国の大学入試は、これも千賀さんが書いてたと思うけど、試験の点数だけじゃなくて 高校での活動を総合的に評価するんで、特に有名どころの大学になると 「テストで点が取れる」だけでは入れないらしく、 運動部でも活躍したりボランティアに精を出したりしなければならないらしい。
もちろんこれらは「傾向として」の話であって、高校で運動部のレギュラーやってて するりと東大に入っちゃう人だって結構いるし、 ひょろひょろのナード風なハーバード大生だっている。 ただ思ったのは、こういう傾向は正帰還がかかって増幅される傾向があるんじゃないかということ。 運動能力で並べた時、ざくっと上の2割くらいに自覚的にスポーツが好きで、部活動でも 大活躍しちゃうようなタイプ、下の2割くらいに壊滅的に運動が出来なくて 体力もないタイプがいる。で、中間の6割はわりと状況次第で、たまたま機会があったら (部活が必修だったとか、友人に引っ張りこまれたとか)スポーツするけど、機会が無かったら しないまま過ごしてしまう、って感じなんじゃないかと思うわけだ。 すると、「勉強が出来れば運動が出来ないのはまあ仕方ないか」みたいなステロタイプが、 中間の6割に、スポーツをしない方にバイアスをかけることになっているのではないか。 そして積極的にスポーツをしなければ体力も伸びない。
というのは、私自身、スポーツにはずっと苦手意識があって、特に球技とかは からきしダメだった。なので大学生の頃も運動と言えば御殿下のプールで泳ぐとか 年1〜2回自転車の遠乗りに出かけるか、あと劇団の肉練くらいで、テクニックを必要とする スポーツは積極的にやろうとは思わなかったわけ。
カリフォルニアに住んでみたら、まずみんな(それこそ老若男女)インラインスケートで 滑ってるので興味を持って、そのうち職場の同僚に誘われてインラインホッケーを 始めたらこれが相当面白い。もちろんヘタクソだけど、下手でもスポーツは楽しめるんだ ってことをその時はじめて知った気がする。 ハワイではテニスもちょろっとやった。これも超のつくヘタクソだが、無料・無予約で使える 公営のテニスコートが近くにたくさんあるんで、下手でも時間と金を無駄にしている気に ならないのがポイント。これが有料だとかちゃんと予約取らないとかだったら たぶん面倒でやってなかっただろうなと思う。 どちらも、日本に住んでた時は自分がそういうことをやるとは想像してなかった。
まとめると、米国と日本の体力差の一部は、スポーツをすることに対する動機付けと 敷居の低さに起因するのではないか、ということ。
(あれ、でも今気づいたけど、あんまり「理系」であることと関係がないなこりゃ)
Tag: 生活