Island Life

< Common LispとScheme | 発言する必要がないなら出なくて良い >

2010/01/31

それはプロデューサの仕事では

「出版社」が必要なもう一つの理由 | おごちゃんの雑文

で、たけくまさんのエントリ

それでも出版社が「生き残る」としたら

で、「落とし前機関としての出版社」という話になっているのだけど、私が出版社を必要だなと思う理由はもう1つある。それは、

書け圧力

としてだ。

[...(中略)...]

「金になる」ってのも大事で、これはつまり「売れそうなもの」という意味だ。自分が知っていることであっても、自分で書きたいと思わなければ書くことはない。でも、世間でそういった需要があるということがわかれば、「金のため」とゆー理由で書ける。とゆーか、自分の持っている知識の需要なんてのは、自分ではよくわからなかったりする。「こんな本書けません?」とか聞かれると、「あー、それ何とかなるかも」と考えることが出来る。

誰に何を作らせたら需要があるかを見極めて、 その誰かに製作を依頼し、その進捗を管理するっていうのは 映画や演劇や音楽やゲームではプロデューサと呼ばれる役割だと思う。

それで出来上がった作品を宣伝して流通に乗っけるのが パブリッシャー。

プロデューサはパブリッシャーから来ることもあるけれど、 必ずしもそうでなくてもいい。映画やゲームではプロデュース 機能を提供する主体(プロダクション)とパブリッシャーは別々のことも多いのでは。

プロダクションとパブリッシャーが分かれている場合、 一般消費者の目に触れるのはパブリッシャーの方で、 従って何か消費者との間に問題が生じた時に表に立つのも後者。

出版社が文字通りパブリッシャーとしての役割を担うとすれば たけくまさんのエントリのように防波堤、あるいは落とし前機関としての 役割は残るだろう。けれども、制作体制が分業化してゆくとすれば、 「書け圧力」を担うのは出版社とは 独立したプロデューサだとかプロダクションに なってゆくってことはあるんじゃないかなあ。 編集者っていうのもそのカテゴリに入って行くのだと思う。

Tag: ものつくり

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