Island Life

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2010/06/18

Kumu Kahua Theatre: The Hilo Massacre

もう今週で終わりだけど、昨日Kumu Kahua Theatreの The Hilo Massacreを観た。 これはおすすめだ。

Epic Theatre的演出 (観客を芝居に感情的に巻き込むことを避け、常に舞台を作り物として、考えながら観ることを仕向ける)が効果的で、完成度の非常に高い舞台だった。 というかEpic Theatreをちゃんとやるとこんなに面白いのか、と初めて理解した気分。

1938年にヒロで起きた、労働者のデモ隊と警官隊の衝突 ("Massacre"というけれど、実際には死者はなし。ただし警官の発砲により50余名が負傷。) のシーンから始まり、モンタージュ的に時系列を前後しながら短いシーンが提示される。 シーンの合間には役者がナレーターとして、シーンの背景や、 時には意図までも(「このシーンは原作にこうあったんだけどこういう意図で削除した」)説明する。

それによって観る方は常に舞台を観ていることを意識させられるのだけれど、 一度シーンが始まるとその完成度が高いため、その時代、その場所での出来事を 目撃している感覚にとらわれる。 もちろん、それがひとつの解釈であることをわかった上で、 「あり得たかもしれない現実」を限りなくリアルに感じられたのだ。

ブレヒトが言ってたのはこういうことだったのかあ。今まで何にも分かってなかったよ。

Tag: 芝居

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