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2011/03/10

ちょっとKingさん

えー、"The Dark Tower"の世界はあの結末を以って封印したんじゃなかったんですか〜。

The Dark Tower: The Wind Through The Keyhole - Coming 2012

At some point, while worrying over the copyedited manuscript of the next book (11/22/63, out November 8th), I started thinking—and dreaming—about Mid-World again.

The Dark Towerシリーズはファンタジー小説としても名作だと思うけれど、 私がより興味を惹かれたのは、作者であるStephen Kingのリアルでの創作活動も含めた 物語だったんだよね。KingはMid-Worldに取り憑かれて、何を書いてもMid-Worldの 世界へと迷い込んで行くようになっちゃった。で、それを終わらせるにはThe Dark Towerの世界を 封印するしかなく、しかし既に物語は作者の力の及ぶ範囲を越えて暴れ回っていた。 それを力ずくで物語の世界に押し戻したと考えればあの結末が納得できる。

そういう「メタな物語」をリアルに重ねて見てしまうこと自体、 既にKingの術中に嵌っているのかもしれないけれど。

単にThe Dark Towerの物語のファンとしては外伝めいたものが出るのは嬉しい話。

けれど、The Dark Tower完結後の、何か肩の荷を下ろしたようなKingの作風も好きなので、 またKing自身がMid-Worldに引きずり込まれてしまわないかなあと気になる。 "Lisey's Story" はあっち側に魅入られかかったけど何とか踏みとどまった感じはある。 あれが完全に引きずり込まれると "Rose Madder" になっていたんじゃないかと。

そういえば "Under the Dome" の感想をまだ書いてなかったな。 あれも、昔のKingならMid-Worldに迷い込んで"The Stand"になりそうなところを 上手く避けてまとめた感じが良かったんだ。 ("The Stand" は好きだけれど、新作には違うものを期待するから。)

ま、何にせよ、「書かずにはいられない」という(呪い|祝福)を受けてしまった人なんだろうなあ。

Tags: Novel, King

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