Island Life

< ピアノレッスン33回目 | Gaucheで書き捨てツールのtips >

2012/01/28

ベルガマスク組曲

録画した。

20年以上前から何度もトライしてたんだけどなかなか「曲になってる」感じが得られなくてその度に中断してた。今回はレッスンのおかげか、やっと形になった気がする。

曲の背景について調べたら "[T]he Suite bergamasque is Debussy's tribute to the elegance and charm of the commedia dell'arte." だそうで、ああなるほどと腑に落ちた。 ただ綺麗で耳に心地よいだけじゃなくて、どことなく不安げな、現実から不自然に浮き上がってる感じがつきまとってるのは、 仮面劇の二重性 (観客は、キャラクタによって語られる芝居の世界の話に見入りながらも、同時にそれが「ツクリゴト」であることを強く意識させられる) に呼応するようなものがある、ような気がする。 "Prelude" とか、昔はジャジャーンと景気良く飛ばして弾いてたんだけど、 きっとどっちかというと「壮大な幕開けっぽいのを演じていますよー」っていうおどけた感じなんじゃないかなと。Moderato tempo rubatoだし。 その線でゆけば "Clair de lune" は「美しい自然の情景描写」ではなくて、 能とかで動かない筈の仮面にぞっとする表情を感じ取れる瞬間のような、 人の手によって作られた美しさなんじゃないかな。なんてことを考えた。

Tag: Piano

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