2012/05/01
米国で何年も生活して仕事してても…
…警察の取調べで完全に英会話をこなせる自信の無い人は多いと思う。
バス事故の運転手が日本語ネイティブでないという報道について、「取調べで通訳が必要なのにどうして免許とれたのか」というコメントをあちこちで見た。
言葉が使えるというスペクトルはうんと広くて、その中では、何らかの仕事を得て生活してゆける語学力というのはかなり下の(簡単な)方だと思う。というのは、「出現する語彙やフレーズが予想できる」場合に難易度ががくんと下がるから。繰り返す日常も、仕事場も、会話内容にかなり予測が効く。でも普段出会わないコンテクストになると難易度が跳ね上がる。
専門家と議論するより、小中学生の集団を相手に会話する方が語学的にははるかに難しい。
免許を取る、という過程もコンテクストがかなり絞られる。筆記試験はテキストをあらかじめ読んでおけるし、教官の指示だって内容はかなり限られるわけだから。なので「免許を取る」ということは、それ自体にかなり高度な知識を要するものであっても、語学的には極めて楽な部類に入ると思う。
ところが役所の手続きとかになると、耳慣れない単語が出てきたり、日常的な単語でも特殊な意味を持っていたりして、難易度が増す。取調べとか裁判になるとなおのこと、言葉のすれ違いが重大な結果につながることもあるわけで、語学的にも相当難しい状況になるんじゃないかな。まあ、取調べは取調べでコンテクストがあるので、刑事ものや裁判もののドラマを見まくっていたら難易度が下がるかもしれないけれど、普通の生活ではあまり縁が無いコンテクストだからなあ。
Tag: 英語
aka (2012/05/05 06:29:02):
shiro (2012/05/05 07:04:33):