2012/05/04
音楽とプログラム
アルゴリズムで音楽を作るとかじゃなくて、もっと感覚的な話。
カプースチンをさらい始めた頃、「うわー、コードがさっぱりわからん」と思った。楽譜どおり音をひとつづつ拾ってゆけば音は鳴らせるし、これが主和音でこれがテンションとかいうのも何となくわかる。でも なんでこの音の組み合わせが、こんなふうに特定の印象を与えるような響きを持って聞こえてくるんだろう、っていうところが結びつかなかった。
何曲か練習していたらだんだんパターンがわかってきて、「なるほど、だからここはこの音なのか」ってことが少しづつ読めてきたのだけれど。
ストラヴィンスキーを始めたらまた「うわー、さっぱりわからん」状態を経験 (曲は "Tango for piano")。なんかめちゃくちゃな音の塊を押さえてるように思えるんだけど、人の演奏を聞くと自然なんだよ。なぜこれがああ聞こえるのか、がまだわからない。
この「わからなさ」が、馴染みのないアルゴリズムのコードを読んでる時の「わからなさ」に似てるなあと思った。
コードの各ステップでやってることは、ミクロのレベルではわかる。コードを実際に動かしてみると、確かに動く。でも個々のミクロのステップと全体の動作が結びつかない。
でもひとつの系統のアルゴリズムをいじってるうちに、だんだんパターンが読めてくる。ふと気づくと「わかっている」。何か新しいものが見えるようになったわけじゃなくて、見えてるものは最初から見えていたのに、以前つながってなかったものがつながってる。不思議。
まあ、理解っていうのは何でもそうかもしれないけど。
Tag: Programming
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