Island Life

< ピアノレッスン62回目 | 自慢ビリティ >

2012/09/29

魔女譚ふたつ

Paulo Coehlo: The Witch of Portobello

LAからの帰りの空港で買って半分くらい一気に読んだんだけど後半失速。 評価が難しい本だなあ。

数奇な運命をたどったAthenaという女性が、 関係した様々な人間のインタビューという形で語られる。 そういった小説は珍しくはないけれど、本書の少なくとも前半はこの形式を 極めて効果的に使っている。 同じ出来事、同じ人物も、別の視点から見ると全く違うように見える、 ということがすんなりわかるからだ。 実際、ほぼ冒頭で、Athenaに関して正反対の見方が提示される。 真実はどこにあるのか、興味を惹かれるではないか。

ところが後半になって、神の母性というテーマについて長い哲学談義に入り、 説教臭くて興ざめ。直接テーマを議論するんでなく 「アルケミスト」のように物語を通じてやってくれれば良かったのに。 まあCoehloはそれを語りたいんだろうなというのはわかるんだけど。

とはいえ、こういう評もまた一読者の主観にすぎず、見る人が違えば まったく違うように見えるのかもしれない、 というメタな見方をしてしまう、って意味では、本書の仕掛けは有効かも。

Paranorman

パペットアニメーションとCGの融合。らむ太が メイキングを見てからずっと 「Paranorman観たいParanorman観たいParanorman観たい…」と言ってるので Koko Marinaの映画館まで行って観てきた。これはなかなか良かった。

特に前半は、パペットの独特な「モノ」感がフルCGとはちょっと違った空気。 ゾンビが出てきてパニックのところは、らむ太も大満足。 ただ、魔女狩りの話が出てくるのだけれど、そこはまだよく分からなかった様子。

それと、脚本的に山がふたつあって、その間でちょっとダレる感じがしたのが勿体なかったかな。

Tags: , 映画

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