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< ピアノレッスン68回目 | Firefoxの空コネクション >

2012/11/09

日本語耳

日本語が母語だと、 子音が連続する音を聴いても各子音の間に母音を補って聴いてしまう「日本語耳」について:

このような「日本語耳」がどのように獲得されるのかについてはさまざまな説があるが、特に日本語の場合には、子音と母音を1文字で表す「かな」を学習した結果だという説が有力であった。

その結果、生後8カ月では、どちらの乳幼児も弁別ができていたにもかかわらず、生後14カ月になると日本人の乳幼児だけが弁別できなくなっていることが判明した。これまで修復は、たくさんの語い(彙)を獲得したり、文字を学んだりした結果起こるものだと考えられていたが、今回の実験により、修復が、実は語彙も数少なく文字も知らない乳幼児期からすでに始まっていることが判明。これは、個別の母音や子音だけでなく、音の並びの規則(音韻体系)についても乳幼児期からすでに獲得が進んでいることを示す重要な発見で、日本人が外国語の音をうまく聞き分けられない原因の解明にもつながる成果と研究チームでは説明する。

らむ太も、たどたどしく喋れるようになった頃には、 耳で聴いたネイティブの英語に対しても母音を挿入して喋っていた (『音韻構造の獲得』 ← これは2歳半くらいの頃)。 もちろん文字など覚える前である。親の話す言葉から音韻体系を獲得したとしか考えられない。

ただ、上の記事の「14ヶ月で弁別ができなくなる」っていうのはまるで弁別能力を永遠に失っちゃうような印象を与えるなあ。

その後らむ太は学校で英語環境にも触れるようになって、キンダーの頃は英語の発音はちゃんと英語の音韻構造になっていたんで、この弁別能力にはかなり可塑性があると思う (というか中学校から英語を始めたって聞き取れるようになるんだし)。

ただ、英語ばかりやっていると今度は「っ」や「ん」が聞き取れなくなる (1拍として認識できなくなる) という問題が (『らむ太とシラブル』)。

つまり「日本語耳」で英語の音韻体系がうまく弁別できないのと同様に、「英語耳」で日本語の音韻体系がうまく弁別できないこともあるってわけだ。

Tag: 英語

Past comment(s)

tavi (2012/11/11 03:46:29):

元の記事も読んでみましたが、~語耳って初めて知りました。面白いですね!

質問なのですが、shiroさんはこういう記事はどうやって手に入れてますか?各サイトのRSSを利用しているのですか?

shiro (2012/11/14 10:51:14):

いえ、特別なことはしていないです。なんとなく行き当たるだけです。

tavi (2012/11/16 00:40:25):

ありがとうございます!

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