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< ピアノレッスン97回目 | FPGA vs カスタムチップ >

2013/06/16

はっきりくっきり

午前中はBruce Brubaker氏によるピアノレッスン、 午後いっぱいScott Rogers氏による オンカメラアクティングのワークショップ。 大量のインプットがあったので後でノートを整理せねば。

ピアノと演技、具体的にやってることは全然違うのだけれど、 これらのレッスンに共通していることのひとつは、 「(目に入っていた|聞こえていた)にもかかわらず、 気づいていなかったことが(見える|聞こえる)ようになる」という体験だ。

「ここはスタッカートじゃないよね」と指差された楽譜をみると、あ、ほんとだ。 しかも最初の繰り返しは八分音符で次は四分音符だ。今まで何度も楽譜を見返してた はずなのに、見えてなかった。

「ここではこの旋律だけじゃなくて、こっちの旋律も聞こえて欲しいね。」 ああ、確かにあのピアニストもそう弾いてた。言われればわかるから、 聞いて覚えているのは確かなのに、言われるまで気づかない。

「目の奥を見るんだ。そこに感情の動きがある。」 「今、彼は何をした? そう。そうだ。それになぜ反応しなかった?」

"If you think you can listen, you are WRONG."

「このシーンでの目的は何だ?」「彼女は彼の考えを変えたくてうんぬんかんぬん…」 「もっとシンブルに。シンプルに。"I want his love." そういうことだろ?」

きっと、文学でも美術でも似たようなことがあるのだと思う。

私は8歳の時に視力が低下して眼鏡をかけるようになったのだけれど、 初めて眼鏡をかけた時に景色があまりにくっきりはっきり見えてびっくりしたのを覚えている。

この世界の、目にぼんやりと映ってたけれど意識してなかったものが、 はっきりくっきり見えるようになる、それだけでもやる価値があると思う。

Tags: Piano, 芝居

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