2005/06/06
真偽の程は定かではないが、かつて忍びの者は人並み外れた跳躍力を得るために、 成長の速い木の苗を植えその上を毎日跳び越えたという。木は一日一日、目に 見えぬほど少しづつ成長し、それに伴って訓練者は知らぬうちに少しづつ 高く跳躍することを強いられる。ふと気づけば見上げるほどに成長した木さえも 跳び越せるようになっている、という。
かねてより私は子を育てる親にも同様の原理が働いてしかるべきではないかと 考えていた。すなわち、産まれたばかりの、3kg少々の赤子を「ひょい」と 抱きあげるのは造作もないことである。親ともなれば毎日いちいち数えていられない くらい赤子を抱きあげる。そして赤子は一日一日、着実に成長してゆく。さすれば 1年2年と経つうちに、親は知らぬうちに20kgの荷物を「ひょい」と 持ち上げられるようになっていて然るべきではなかろうか。
この疑問は実地検証によっていともたやすく覆された。子供の成長速度は、 親の筋力の増強速度を確実に上回っているのであった。
Tag: 生活
2005/05/15
あちこちで話題の「コード読みのコード知らず」。自分の感覚で言えば、 OSSのコード書きは芝居の役者だな。自分でやってるプロジェクトの場合は 作・演出を兼ねてる。
役者が居ないと芝居は始まらないが、もひとつ芝居に不可欠なのは観客だ。 (あと、街頭パフォーマンスのようなものを除くなら、スタッフも)。 役者の役割は全体の何割、スタッフは何割、 観客は何割、なんていう分析はできない。
役者が観客の批評に対して「演技もできない人に口を出されたくない」 というのはおかしいわな。なんのために客に見せてるんだってことになる。 一方観客の方も、口を出すのは自由だけど、それが舞台に反映されなかったからって 文句を言うのは筋違いだわな。 双方のより良いものを(創りたい|観たい)との思いが噛み合った時にのみ、 みんなが得をする。そうでなければ誰も得をしない。
OSSでは観客=ユーザ。自分流の「プログラマの定義」を 「人に使ってもらえるプログラムを書く人」としているのはそういうわけ。
Tags: OpenSource, 芝居
2005/05/14
へぇ。米国での経験では、宣伝媒体に出演する場合、たとえエキストラであっても 「宣伝期間が終了するか、クライアントから了承を受けない限り、 直接競合する他者の宣伝媒体には出演しない」という書類にサインさせられる。
もっとも契約はケースバイケースなので、実際の契約を知らない外野が 個々の事例についてとやかくは言えない。
Tag: 芝居
2005/05/11
64bit なシステムで、64bit 浮動小数点数を即値で扱うとしたら、 どういうふうにして浮動小数点数を区別するのが適切か?
おそらく、(Fixnum が 63bit 整数であるのと同様に) 64bit よりもちょっと小さい浮動小数点を定義することになる。 たぶん指数を削るのが適切だと思うが、他の選択肢はあるか?
「浮動小数点数でNaNになるビットパターンに他の型のオブジェクトを詰め込む」 というLisp処理系があったはず。実装したのはFritz Kunze (Franz Inc.の社長)。 Fritzから聞いたところによれば、浮動小数点数の性能は格段に向上したが、 非常に稀な確率で演算結果が別の型のビットパターンになってしまう可能性が あって使えなかったそうだ (ここんとこ、具体的な話は聞かなかったんだけど)。
ネイティブコンパイラを持つ現在のCL処理系では、型をちゃんとdeclareしとけば コンパイラがboxing/unboxingを避けるコードを出してくれる。 でもインタプリタでうまくやる方法は知らない。 VM上に浮動小数点数レジスタを持っておくなんてことをちらりと考えたんだけど、 継続やクロージャ作成に伴うコンテキストの保存がとても面倒になりそうなんで 試してない。
Tags: Programming, Lisp
2005/05/11
長らく2人家族だった我が家だが、 先日ついに家族が増えたので現在てんやわんやの大騒ぎ状態である。 新メンバーは元気な男児。ネット上では仮に「らむ太」としておこう。
病院はハワイで多分一番古いところだけれど、最近改装したせいかなかなか 綺麗だった。入口なんかホテルみたい。分娩室はゆったりしてて、陣痛段階 では付き添いの私が休めるように簡易ベッドまで出してくれた。いよいよという 時になって親しい友人姉妹が応援に駆けつけてくれて、出産まで立ち会ってくれた。 賑やかに会話している方が気が紛れてかみさんも良かったみたい。 分娩後は個室に移されて、らむ太も時々検査で連れ出される以外は一緒に過ごせた。 食事がいまいちであること以外は悪くない病院ライフだったが、 米国は出産後2日で退院である。そして寝不足の日々。
ようやく徐々に生活のペースができそうな気配で、 仕事も多少手につくようになってきた。 らむ太はひたすら飲んで寝て出して、毎日すこしづつ大きくなっているようだ。
Tag: 生活

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