2015/06/07
集中の制御
昨日、Aloha International Piano Competition, Amateur Divisonで演奏した。
参加者5人中ではあるけれど、もう1人の参加者とタイでfirst placeを頂いて、今日のwinners' concertでもStravinskyを弾かせてもらった。 しかし子供のコンクール入賞者はめちゃ上手いなあ。
★ ★ ★
1月の演奏会で、芝居の時の心理状態とピアノ演奏時の心理状態について関連を見つけた。
- Waldstein
「芝居の時はあがらないのに演奏であがるのはなぜか」というのが ここ3~4年くらい考えていたテーマのひとつなんだけど、 今回また新たな知見が得られた。ような気がする。
舞台に立っている時の心理状態に、「入る」というのがある。 芝居が作り出す「場」に浸かっている状態。 [...]
演奏でも、音楽に「入る」状態があるようだ[...]
人前での演奏で上がりまくるというのは、うまく音楽に「入る」ことができずに、 テクニカルなことを全て頭で制御しようとして、処理能力がパンクしているって ことかもしれないと思った。
以前は、練習では平気なのに、本番になるとself consciousになって、出す音出す音これでいいのかとかああミスったとか次は何だっけとか頭がぐるぐるしてしまっていた。これは確かに、まだ芝居の経験が浅かった頃に舞台で感じたのと似ている。
で、前回、音楽に「入る」感じがわかったので、今回は芝居の時に集中するやり方を応用してみた。具体的に音楽に「入る」状態自体は芝居に「入る」状態とは色々違うのだけれど、一度「入った」状態を知って目的地がわかれば、(1)始める前に入りやすい状態へ準備しておく、(2)入ったら抜けないようにする、という部分は芝居と共通のはず。
で、どうやらうまくいったようだ。というのは、演奏中に「あ、今のとこああすれば良かった」と思った記憶が全く無いので。これは以前書いたフィードフォワードモードになってたということだ。
間違えたことはその場では意識するんだけど、そこから次をどうするかしか考えてなかった。なので終わってみるとどういう演奏をしたのかおぼろげにしか覚えていない。技術的な反省点については録音しておけば後で振り返られるのでこれで良いのかな。 芝居でも、本番での表現をよく覚えてないってことがわりとある。「昨日のあの場面のあれがすごかった」とか言われても、どうだったのか思い出せない。でも身体が覚えてるはずなので、また「入る」状態になれば何とかなる。演奏もそういうものなのかもしれない。
もう何回か、人前での演奏で試して確認してみよう。
Tag: Piano
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