Island Life

2016/02/26

Ubuntu 14.04 / HP OfficeJet Pro 8610

プリンタを新調した。

先代のHP Photosmart C6180はかれこれ7年くらい 使ってたことになる。一昨年にink system failureが頻発して、 電解コンデンサの交換で直したのだけど、 今度は色調がおかしくなり、しまいにはマゼンタ系が全滅になった。しかも黒の単色も出たり出なかったりする。他の色に混ざって黒が出てるのに。 中を見てみると黒のインクがべったりこぼれたりしているのでインク配送系の故障だろう。 検索すると自分で修理する方法がyoutubeにあがっていて便利な世の中だと思うが 手をかけている暇がない。おまけにスキャナのフィーダーも壊れて、諦めた。

新しいプリンタはOfficeJet Pro 8610にした。税込み$140。 インクで儲けるモデルとはいええらい時代だなあ。 HPのカラーレーザープリンタが$400を切っててレーザープリンタに憧れた世代として ちょっと心惹かれたんだけど、ネットのレビューで紙詰まりがすごく取りにくいという のがあったので見送った。

設定でちょっとはまったのでメモ。

  • Ubuntuのsystem-config-printerから"Add printer"で追加しようとすると、インストールの途中で固まる。psで見るとdpkgがdefunctになってる。その親のシェルを殺すとインストールが続行されるが気持ち悪い。
  • system-config-printerでデフォルトのまま選んでゆくとhpcupsドライバになるのだけど、これだとスキャナが使えない。検索すると、hplipというドライバでないと機能サポートが弱いらしい。hplipのプリンタ設定はsystem-config-printerを介さずにやった方がいいらしい(専用のセットアップツールがある)。

一旦system-config-printerで登録したプリンタエントリを削除して、以下の手順でセットアップ。参考は https://help.ubuntu.com/community/HpAllInOne

  • sudo apt-get install hplip - これは既に入ってた。
  • sudo hp-check -r とすると、足りないパッケージを指摘されるので入れた。この時点では、出力の"PERMISSION"のところに「プリンタが見つからないよ」みたいなメッセージが出てくるんだがとりあえず先に進んだ。
  • sudo hp-setupとするとGUIのウィザードが立ち上がる。だが「デバイスが見つからない」と言われて先に進めない。lsusbするとちゃんとつながってるのに。
    shiro@scherzo:~$ lsusb
    Bus 002 Device 006: ID 03f0:7112 Hewlett-Packard 
    ...
    
  • Auto discoveryではなくusbバスID:デバイスIDを 002:006 と陽に指定してもだめ。
  • sudo hp-setup -g 002:006 としてデバッグ出力を見てみると、ちゃんとUSBのデバイスからモデル名を読んでるのに、/usr/share/hplip/data/models/models.datに該当エントリが無いってことでエラーになってるようだ。
  • /usr/share/hplip/data/models/models.datを見てみるとOfficeJet Pro 8600なんちゃら、というエントリがちゃんとある。何回か試してみるに、そのエントリのヘッダが[officejet_pro_8600]となってるのが、[hp_officejet_pro_8610]で探しに行ってるため見つからない、らしい。
  • ほんとは8600と8610で違いがあるのかもしれないけど、試しに[officejet_pro_8600]の行を[hp_officejet_pro_8610]に書き換えてsudo hp-setup 002:006を実行してみると、通った!
  • ウィザードではプリンタの名前とかを設定するだけで終了。system-config-printerにもエントリが出てくるし、SimpleScanでも自動的にスキャナを認識してくれたのでこれで良しとしよう。

Tags: PC, Printer

2016/01/30

子供と読む児童文学

らむ太の学校では2〜3週間で1冊読みきるくらいのペースで課題図書が出て 毎週レポートを書いてくんだけど、定番の児童向けの本でも知らないのが 結構あって一緒に読んで楽しんでいる。(『長靴下のピッピ』とか子供の頃 翻訳で読んだのもあったけど。) 両親の離婚とか、貧富の差とか、人種差別とか、 案外シリアスなテーマも扱ってて大人でもじっくり楽しめる。 3~4年生で読んだもののうち、いくつか印象に残ったのを挙げてみる。

  • Catwings series (Ursula K. Le Guin): 空飛ぶ猫が主人公の、読みやすいファンタジー。1冊1冊が薄いので 子供も取っつき易かった模様。
  • Bunnicula (James Howe): 嵐の夜に兎が拾われてきてから、モンロー家では奇妙な現象が起こり始めた。 飼い犬と猫のペアが謎解きに挑むさまを犬の一人称で語る。 アクションとユーモアがたっぷりで笑いながら読んだ。 らむ太のお気に入り (特にステーキのくだり。ここのpunは翻訳できるのか?)。
  • Dear Mr. Henshaw (Beverly Cleary): 「作者に感想の手紙を書きましょう!」という学校の課題で主人公の少年がしぶしぶ書き始めた 手紙が、次第に自分を取り巻く環境への洞察を深める内容へと変貌してゆく。 離婚した両親への理解、引っ越した先の環境への適応など主人公の成長ぶりが 手紙と日記のみで描写されてゆく。
  • Because of Winn-Dixy (Kate DiCamillo): 母親の不在、 新しい土地。拾った犬をきっかけに主人公の少女が周囲と打ち解けてゆき、 去った母親を許し、父親の孤独を理解する。女の子が主人公だと らむ太的にはいまいちうけが悪い。いい話なのに。
  • Shiloh (Phyllis Reynolds Naylor): 山道で出会った犬は、飼い主に虐待されていた。 犬を守るためにどうすればいいか、主人公は子供なりに考えて行動し、大きな決断に直面する。 主人公は11歳から猟銃を使うって描写があってアメリカだなあと思うが (狩りをしなければ食うに困るって程度の生活なんで、必然性はある)、 話自体はとても良い。
  • James and the Giant Peach (Ronald Dahl): みなしごが巨大化した昆虫達と大きな桃に乗って冒険する話。 らむ太が一番気に入ってたのは意地悪なおばさんが桃に潰されるところ。
  • The Cricket in Times Square (George Selden): コネチカットからニューヨークの地下鉄駅に迷い込んでしまったコオロギが 鼠と猫と友達になり、意外な才能を見出される。ニューヨークの描写が ピンと来ないようだったのでWebでタイムズスクエアの写真とか見ながら読んだ。 鼠が「老後の蓄えが…」とか愚痴る部分とかはまだ良く分からないみたいだった。
  • The Cay (Theodore Tyler): 主人公の少年はヴァージニア出身の白人で、父親の仕事で オランダ領キュラソーに暮らしていたが、第二次大戦が勃発し 島がUボートに攻撃される。安全を心配した母親と一緒にアメリカに戻ろうとする途中で 船が撃沈され、少年は黒人のティモシーと猫のシチューと共に筏で漂流し、 環礁の無人島に流れ着く。二次大戦初期の勢力とか、カリブ海の地理とか、 当時の黒人と白人の間の感情とか、わりと幅広い背景知識が要るんだけど、 サバイバル冒険ものとしても手に汗握る展開で読み出すとやめられない。

今のところ個人的な一推しはThe Cayだなあ。日本でも高校生なら 読めると思うけれど、ティモシーの訛りの強い英語から元の単語を 推測するのがちょっと難しいかも。

Tag:

2016/01/13

Op.111

昨年に引き続き、今年もハワイのアマチュアピアノ愛好家の集まりで新春コンサートを開催。ベートーベンを弾かせてもらった。

「やりたいこと」がだんだん明確に整理できるようになってきたぶん、 構造がしっかりしてきたように思える。 これは過去のベートーベンの録音と比べると顕著。 (4年前のテンペスト、 1年前のヴァルトシュタイン)

一方で、ディテイルの完成度というのは別に追求する必要があるなあ。 1楽章提示部第2主題の前でほとんど止まりそうになったところをはじめ、 何ヶ所か、よくミスるからと念入りに練習したつもりのところでやっぱりミスった。 Frederic Chiu先生に教わったことをちゃんと実践できていないので、 それが次の目標だな。

Tag: Piano

2015/12/29

practical-scheme.netのhttps対応

SSLs.comというところで一番安いSSL certが$4.99/yr(3年前払いの場合)だったので試しにpractical-scheme.netをhttps対応させてみた(ここはNamecheapのグループで、いろんなCAのCertをリセールしてるらしい)。手順メモ。

  1. サーバの鍵とCSRを作る。
    $ openssl
    OpenSSL> genrsa -out private.key 2048
    Generating RSA private key, 2048 bit long modulus
    ...............................+++
    ......................+++
    e is 65537 (0x10001)
    OpenSSL> req -new -sha256 -key private.key -out file.csr
    
    この後、CSRに入れる情報を色々聞かれるが、whoisに登録してあるのと合わせる。
  2. SSLs.comでcert購入
    • カートに入れて進んで支払いまで済ませる。
    • そうするとCSR入力画面になるので上で作ったfile.csrの中身を貼り付け。
    • ドメインownershipの確認はファイルアップロードを選択。
    • "Activate"のボタンをクリック。
    • 自分のアカウントに行くと購入したcertが見えるのでそこに行くと、ownership確認用ファイルのダウンロードボタンがあるので、それをダウンロードしてサイトのトップに置く。
    • 画面をリロードすると"High fives! You're all set now." と出る。
  3. Apache2の設定
    • SSLs.comのcert画面の"Download" からzipをダウンロードする。中に入ってる *.crt というファイルを使う。他のは不要。
    • /etc/apache2/ssl/crt以下に上の .crt ファイルをコピー。/etc/apache2/ssl/key以下に最初に作ったprivate.keyファイルをコピー (名前は適当に変える。後でわかりやすいように practical-scheme.net.crt と practical-scheme.net.key とした。
    • Apache2のモジュール ssl.conf, ssl.load, socache_shmcb.load をenableする
    • virtual hostの設定に追加
      <VirtualHost *:443>
              SSLEngine On
              SSLCertificateFile /etc/apache2/ssl/crt/practical-scheme.net.crt
              SSLCertificateKeyFile /etc/apache2/ssl/key/practical-scheme.net.key
      
              ... 他は*:80の設定と同じ ...
      </VirtualHost>
      
    • Apache再起動。できた。
      [image]

Tag: Web

2015/12/17

Msys2 + MinGW-w64 メモ

ちょっと試してみてるので作業メモ。

  • msys2に入ってくるmingw64_shellなどのバッチファイルが $(msys-install-dir)/mingw64/bin をPATHに入れるようになってるので、mingw64がそこに入るように展開するのが良さげ。例えばmsys2のインストールディレクトリをデフォルトのC:\msys64にした場合、mingw-w64を展開するディレクトリを同じくC:\msys64と指定すればC:\msys64\mingw64に下に入ってくれるので好都合。(こうするとmingw-w64がC:\msys64直下にもバッチファイルを若干置くけど、気になるほどではない)
  • mingw-w64はインストール時にいくつかオプションがある。とりあえずスレッドモデルwin32、例外sehで入れてみた。
  • msys2は最初のインストーラで入るコマンドはパッケージマネージャpacmanを使うためのもので、autoconfmakeでさえ入らない。それらは必要に応じてpacmanで入れる。最初のステップは https://msys2.github.io/ のとおりにやるのが良い (pacman --needed -Sy bash pacman pacman-mirrors msys2-runtime の後に一度msys2窓を閉じないと次のpacman -Suでエラーが出る。)
  • Emacsもmingw-w64でプリコンパイルされたものを入れた: http://sourceforge.net/projects/emacsbinw64/ これは展開するとemacsサブディレクトリの下に全部入ってるので、C:\msys64\opt\emacs にまるっとコピーしてmsys2のPATHに /opt/emacs/bin を追加しといた。

調査中項目

  • msys2窓はminttyというのを使ってるがコマンドラインgoshがこれをターミナルと認識せずに 非インタラクティブモードに入ってしまう。gosh -iで起動すればとりあえずREPLには入れる。
  • mingw64はsizeof(long)が4で、x86_64 上ではsizeof(long)==8を仮定してたところが引っかかる
  • mingw64のランタイムはmingwのランタイムとposix系の定義が若干異なるので#ifdefがいくつか必要

Tags: Gauche, Windows, mingw, msys

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