Island Life

< メインマシン復活作業 | 劇評 >

2013/04/03

日本のblogなどを見ているとああ4月というのは年度はじめだったなあと思い出すのだけれど、 このように「一斉にみんなが何かする」というのにとんとお目にかからなくなってしまったので不思議な感じがする。一応こちらでもいろいろなものが8月下旬~9月上旬をスタートとする年度で区切られるけれど、具体的に始まる時期がばらばらだ。まあ日本でも学校の夏冬休暇などは地方によって結構差があるけど、4月頭という切れ目はものすごくはっきりしている。学齢の切れ目が明確なのが心理的には大きいかも。こちらでは「何月何日産まれまではどの学年に属するか」というのが州毎どころか学校毎によっても違ううえ、その境界を含む数ヶ月の範囲ではいつ学校に上がるかが選べる (「うちの子は同年代に比べて小さいから一年遅らせましょうか」みたいなことができる) のではっきりとした区切りの感覚があまりない。

日本ではこの「境界」がとてつもなく重んじられているようだ。なにしろその境界において儀式が律儀に執り行われる。各学期は始業式と終業式で区切られ、学校生活全体は入学式と卒業式で区切られ、最初に仕事に就く時は多くの会社では入社式がある(らしい)。これら「人生の時期を区切る式」に相当するものはこちらでは無いような気がする。

いや卒業式はあるではないか、と思うかもしれないが、ちょっと意味合いが違う気がするんだよね。こちらの卒業式は「それを境に属性が変化する、時間の境界における儀式」というよりは、スポーツの表彰式みたいな「成果を讃える祝祭」みたいな感覚なんじゃないかなあ。ritualかcelebrationか。まあ卒業式に関しては日本のやつも両方の意味合いがあると思うけど。

あと、時期を区切るritualがこちらには全く無い、と言いたいわけでもない。ただ日本に比べると希薄なんじゃないかと感じるだけ。あるいは、みんなの文化的背景がばらばらだから目立たないってだけかも。それに儀式的な行事が無いわけでもなくて、先週はあちこちでイースターエッグハントやってたし、そういう季節に応じたritualというのはある。

Tag: 生活

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