Island Life

< Binary 2.0、 | るびま0012号で、 >

2005/12/08

Paul GrahamのY Combinatorが出資した Reddit。最初はCommon Lispで書かれていたが、 つい最近Pythonで書き直された。 作者はLispに好意的ながらも、 スイッチの理由をいくつか述べている。 当然、Lisp界では議論。 ついに「へへん、俺なんかLispでクローンを1時間で書いちゃったぜ」なんてのも。

Lispの宣伝になるサイトが減るのは残念だけれど、個人的にはPythonで動くのなら それでいいんじゃないかって思う。この件や"Ruby is acceptable Lisp" の 記事でもって、Lisp界にも簡単なフレームワークとかproduction provenな ライブラリとかもっと大きなコミュニティとか必要じゃね? という話はあって それはそれで結構なのだけれど、もし他の言語で同じ位快適に同じ位良いソフトが書けるなら Lispが別言語に置き換わっても人類全体として損はしてないよな。

本当にLispの力が必要になるアプリは、逆にうんとハイエンドであったり、 開発リソースなどの他の条件が厳しい領域だろう。80年代のハードウェア で3DCGアニメーションを作る(WiLiKi:Lisp:Geometry)とか、あるいはもっと些細な例だけれど 限られた期間でがりがりチューンしてく場合とか (WiLiKi:Seminar:CommonLisp:2004の「ACL7.0の新しい正規表現」補足)。 そういう領域は決して大きくはならないけれど、無くなることもない。

そこにLispのエッジがあるのなら、たとえニッチであってもそのフロンティアを 広げて行くことを怠っちゃまずいだろうと思う。他の「人気の言語」と同じことを 後追いでやるのは、意味がなくはないけれど、それだけじゃねえ。

Tags: Programming, Lisp, YCombinator